この日もカーナビの調子が思わしくなく、たどり着いたところにはロマネスクのものはなさそうです。
きっと街中ではなくて、郊外の小さな村にあるのでしょう。
ということで、ハイウェイを通らずに地方道をトコトコ走りました。
こういう田舎道を走るほうがいろんなものを見ることができて楽しいですね。
この地方の建物は少し濃い目の石造りのものが多く、また屋根の形に特徴があります。
田舎道を走っていると、三叉路の交差点にこういう十字架がよく建っています。
日本でいうと、道祖神かお地蔵さまのようなものなのでしょうか。道行く人(といってもみんな車ですが)が手を合わせていくか確かめたかったのですが、殆ど人通りがありません。
それより、考えてみれば、通る人が地元の人とは限らないので、見ていても仕方がないですね。.
よく似たものが、あちこちにありますけれども、要素は同じでもディテールが異なります。
道祖神を見ながら走っているうちに、ギミリオー(Giuimiliau)にいきなり到着しました。
この地方の教会はそれだけでなく、カルヴェール(Calvaire)と納骨堂、墓地などがセットになっていて、それらをあわせて「囲まれた聖教区(Enclos paroissial)」となるそうです。
この教会のカルヴェールはたいへん立派で、人物の数も200人にもなるとか。キリストにまつわる物語というか出来事が彫刻で表現されています。
建てられたのは16世紀後半ですが、遠隔地であるためか、ルネッサンスの影響などは見られないそうです。
こちらが入口の門です。
天井や壁の一部に木の内張りがされていて、石とはちがって優しい印象を与えています。
金色を多く使ったきらびやかな祭壇は、パステルカラーに塗られた天井の色とよくマッチしています。
教会内部にある石彫です。ロマネスクとはこういうものを言うのでしょうか。外のカルヴェールの彫刻の人物もそうなのですが、のどかで優しい雰囲気のものが多いように思います。
木彫の洗礼堂です。
教会の色鮮やかな内部と、美しいステンドグラスの両方を写したかったのですが、どうやっても露出がどちらかにしか合わず、結局こういう中途半端な写真になってしまいました。
聖書の中からの表現ですが、人形の家のようにかわいくてきれいです。
石の柱と木の梁です。
木の梁にはきれいに彫刻が施されています。
ろうそくの容器までカラフルです。
ギミリオーを出るところの道路標識です。
ブルターニュ地方の人々の祖先はブリトン人ということで、ここでは地名の表示もフランス語とブリトン語の2通りで表示されています。
(下がブリトン語表記)
同じように2言語表示がある観光案内図です。
このあたりの地図ですが、茶色のマークが教会の所在地を現しています。この近辺にどれだけ多くの教会が残っているのかが分かります。ブリトン人はとても信仰心が厚い人たちだったのでしょう。
((2010年9月)